【不動産経営】儲かる仕組みとは?利益が出る不動産投資のポイント

2023.11.27
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不動産経営とは、マンションやアパートなどの不動産を購入し、第三者に賃貸することで利益を得る不動産貸付業のことです。「不動産経営は儲からない」と耳にすることもありますが、正しいノウハウとスキルを身に付ければ、何よりも安全な資産運用と言えるでしょう。

そこで今回は、不動産経営の儲かる仕組みや、不動産経営で利益をしっかり上げていくポイント、不動産投資で失敗しやすい人の特徴などについてご紹介していきます。

これから不動産投資を始めたい方は、ぜひ最後までお読みください。

不動産経営の儲かる仕組みとは?

不動産投資における収益は、家賃収入などによるインカムゲイン、物件売却時によるキャピタルゲインの2つです。融資によるレバレッジ効果があるのも不動産投資の特徴です。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

儲かる仕組み①:家賃収入などによるインカムゲイン

インカムゲインとは、資産を保有することで継続的に得られる現金収入を指します。不動産経営においては、家賃収入が主なインカムゲインとなります。また家賃収入以外にも、共益費、礼金、駐車場使用料、自動販売機の利益などもインカムゲインに該当します。

そして、これらの収入がすべて利益になるのではなく、諸費用を差し引いた金額を利益として計上することとなります。

不動産経営では、物件を購入した際に、その不動産から得られる収入を示す「利回り」という指標が重視されます。利回りには、年間の家賃収入を単純に購入価格で割った表面利回りと、年間の家賃収入から管理費や修繕費などの諸経費を引き、その金額を購入価格+購入時の諸費用で割った実質利回りがあります。

「利回りが高いからたくさん儲かる」と考えがちですが、それは間違いです。不動産情報サイトなどに掲載されている利回りは満室時を想定した表面利回りであり、空室があれば利回りは低くなりますし、管理費などの諸経費や修繕費、融資条件等が考慮されていないので、実質利回りはそれほどでもないというケースも考えられます。

逆に言えば、多少利回りが悪いと感じる物件でも、条件次第では高利回り物件より儲かる可能性があるということです。そのため、物件を選ぶ際は利回りだけを見て判断するのではなく、様々な視点から調査する必要があるでしょう。

なお、利回りについては「不動産投資の平均利回りは?利回りの基本や理想的な利率の見つけ方について」で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

儲かる仕組み②:売却によるキャピタルゲイン

キャピタルゲインとは、投資した資産を売却した際に得られる利益を指します。不動産経営におけるキャピタルゲインは物件の売却益であり、売却益が投資額を上回っていれば利益になります。

また、不動産の売却には仲介手数料や抵当権抹消費用などの経費が発生するため、出口戦略を立てる際はこれらの費用についても押さえておきましょう。

インカムゲインと比べて大きな収益が見込めるキャピタルゲインですが、地価の下落や情勢の悪化、自然災害などが原因で、想定していた以上に資産が低下する恐れもあります。不動産のキャピタルゲインは、オーナー自身が持つノウハウやスキル、戦略、経済の動向、社会情勢の影響を受けやすいと考えておいてください。

儲かる仕組み③:借入によるレバレッジ効果

レバレッジ効果とは、自己資金に対して借入資金を活用することで、投資収益を増加させる効果及び増加した収益を指します。不動産経営は金融機関から唯一お金を借りることができる投資であり、レバレッジを効かせてより多くの収益が得られるのが特徴となっています。

例えば、預金が1000万ある人が価格1000万、利回り7%の物件を全額自己資金で購入したとします。単純計算だと年間の家賃収入は70万円となります。

  • 物件価格1,000万円×利回り7%=家賃収入70万円

これに対して、自己資金1000万を頭金に使って、1億円の物件を融資額9000万円(金利3%)で購入したとします。単純計算すると、年間の家賃収入が700万円、融資の利息が270万円で、実質の収入は430万円となります。

  • 物件価格1億円×利回り7%=家賃収入700万円
  • 借入金9,000万円×金利3%=利息270万円
  • 家賃収入700万円-利息240万円=430万円

※実際は元本の返済についても計算に入れますが、保有期間分が資産となるため経費計上しません。

上記はレバレッジ効果について説明した簡単なシミュレーションのためリアリティには欠けますが、不動産投資ローンを活用することで収益を急拡大させられる点についてはご理解いただけたかと思います。

ただし、金利が高かったり利回りが低かったりすると、借入を利用することで逆に収益が下がってしまう「逆レバレッジ」という現象が発生する恐れも考えられます。レバレッジ効果を最大限に活かすには、物件の選定と収支シミュレーションが重要な要素となるのです。

レバレッジ効果については「不動産投資レバレッジ効果とは?」で動画解説しています。参考にご覧ください。

儲かる不動産経営を実現するポイント

儲かる不動産経営を実現する3つのポイント

インターネット上では、キャピタルゲインを狙った不動産投資が良いとかインカムゲイン中心の不動産投資が安全だとか色々な意見を目にしますが、儲かる不動産経営を実現するには、前提としてインカムゲインとキャピタルゲインの総和が最終的な不動産投資の利益になることを理解する必要があります。

例えば、物件価格が1億円、年間家賃収入が1,000万円(利回り10%)の物件を、1億円の融資(金利2%)を受けて購入したとします。

仮に融資返済期間が30年だった場合、毎年の融資返済額は約440万円、運営経費を家賃の20%である200万円として簡単にシミュレーションすると、インカムゲインは年間360万円。10年間保有後、融資残高が約7,300万円になっているので、9,000万円で売却したとすると、キャピタルゲインは約1,700万円となります。

一方、同じ条件で仮に融資返済期間が10年だった場合、毎年の融資返済額は1,100万円となり、そこから運営経費の200万円を引くと、毎年300万円の赤字となりインカムゲインはマイナスです。しかし、10年後の融資残高は0円のため、同じく9,000万円で売却できれば、9,000万円のキャピタルゲインが得られることになります。

※リスク対応費や家賃下落は割愛
※売却時にかかる経費は割愛

【インカムゲイン】

30年返済10年返済
家賃収入(年額)1,000万円1,000万円
返済額(年額)約440万円約1,100万円
運営経費(年額)200万円200万円
年間手取り約360万円−約300万円

【キャピタルゲイン(10年間保有)】

30年返済10年返済
売却価格9,000万円9,000万円
10年経過後の融資残高約7,300万円0円
売却益約1,700万円9,000万円

【インカムゲインとキャピタルゲインの総和(10年間保有)】

30年返済10年返済
インカムゲイン約3,600万円−約3,000万円
キャピタルゲイン約1,700万円9,000万円
総和約5,300万円約6,000万円

このように、インカムゲインが出ていないからといってキャピタルゲインが出ないとは限らず、不動産投資での最終的な利益は、融資などの様々な要素によって変化するものと考えておく必要があります。このことから、不動産投資でしっかり儲けを出していくには、事前に収支シミュレーションを行うことが非常に大切なポイントだと言えるのです。

また、一般的に「魅力的」と思われる物件が、必ずしも利益が出やすいとは言えない点にも注意すべきです。例えば、駅近で利便性が良く、築年数が浅くて綺麗な物件だったとしても、そもそもの家賃収入が少なかったり、毎月の融資返済額が多かったり、また運営経費が他の物件と比べて多かったりすると、インカムゲインの数字は悪くなります。

上記のシミュレーションのように、インカムゲインはオーナー自身が組める融資条件や家賃収入など様々な数字を基に考える必要があるため、「人気沿線の周辺」「築浅で綺麗」「利回りが高い」といった表面的な部分のみを見て、毎月の収支が赤字になる物件を購入しないように気をつけてください。

不動産経営で失敗しやすい人の特徴と解決策

不動産経営で失敗しやすい人の特徴と解決策

残念なことに、「不動産経営は儲からない」「不動産投資で失敗した」という声が上がっているのも事実です。

そもそも、不動産経営は必ず儲かるとは限りません。入居者がいなければ空室分の家賃収入はゼロですし、台風や地震などの自然災害で建物に損壊が発生すれば、想定外の修繕が必要になったり、物件の価値が低下する恐れもあります。

しかし、例えば空室リスクについては、競合物件の空室状況や地域の人口動向、地価の変動、地域企業の動向などを調査することで対策が打てます。具体的な対策としては、リフォームやリノベーションで物件の価値を向上させたり、適正な条件設定に変更すると空室が続くことはありません。

さらに、自然災害などの不測の事態には、適切な保険に加入したり、修繕費用や予備資金を確保していくなどで、余裕のあるキャッシュフローを維持することができます。

このように不動産経営にはリスクが伴いますが、適切な対策を打ち続けることで儲かる不動産経営が実現できます。

正しいノウハウとスキルがあれば不動産経営は儲かる!

正しいノウハウとスキルがあれば不動産経営は儲かる!

今回は、不動産経営の儲かる仕組みや、利益が出る不動産投資のポイントについてご紹介しました。不動産経営は、正しいノウハウとスキルさえ身に付けることができれば、安定性が高い資産運用だと言えます。

管理会社に任せきりにせず、オーナー自ら積極的に動いていきましょう。

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