不動産投資で勝つための条件

2024.05.08
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「不動産投資って具体的に何?」「なぜ、不動産投資なのか?」と言った疑問を持つ、これから不動産投資を始めようと考えている方々へ向けた、ブログ講座です。是非、今後の投資活動にお役立て下さい。

物件の選別で差をつける

不動産で勝つための条件を1つだけ挙げるとすれば、それはやはり「物件の選別」に尽きます。物件を正しく選別し、適切なタイミングで購入することができれば、不動産投資の5割は成功したと言っても過言ではありません。
それだけ、不動産投資において物件の選別は重要です。そして、それだけに難しいと言えるでしょう。なぜなら、購入するべき不動産を判断する指標には、実にさまざまなものがあるためです。ここで、その一例を挙げてみましょう。

・エリア(駅、駅からの距離)
・構造、築年数
・物件種別、用途
・土地、建物の広さ(積算評価)
・間取り(賃料の妥当性と再現性の確認)、入居率、利回り
・入居者属性
・入れ替わり後の満室想定賃料
・前面道路種類、幅員(道路幅のこと)
・区域区分、用途地域、都市計画
・相場
・金融機関の得意不得意・建物の劣化状況、管理状況

そのエリアがどのような特徴を持っているのかによって、不動産の価値も変わってきます。都市部か地方かはもちろん、都市部であっても繁華街なのか郊外に近いのか、地方であっても中心地なのかそうではないのかなど、判断材料はさまざまです。築年数、広さ、間取りなどは、賃貸物件を探すときと同様に、物件の良し悪しを判断する重要な指標となります。エリアの特性と合わせて、最適化されているかどうかを見極めることが大切です。たとえば、学生街であればワンルームの方が求められる、などです。

価格と相場については、賃貸価格と物件価格を相場から把握し、どのくらいの価格で購入できればどのくらいのリターンを得られるのかをシミュレーションします。不動産は交渉の余地があるため、価格と相場によるシミュレーションは最重要です。土地価格を算出するには前面道路の種類と道路幅員は必ず確認します。投資用不動産の立地する都市部の土地の価格は賃料相場と容積率から逆算されます。詳しくは今後開講予定の不動産経営塾オンライン講座で解説しますが、道路幅が4mから6mになれば土地価格が倍になるケースもあります。

また、近隣の競合物件の調査を行っておくべきでしょう。特に投資対象物件と同様の間取りの物件は必ずリサーチするようにします。調べる目的は対象物件の3年後、5年後、年後、15年後の賃料の推移を正確にシミュレーションするためです。そして現在の入居家賃の相場をリサーチし、満室時に賃料総額を上げることができるかを確かめます。

金融機関の得意、不得意で物件価格が変わる場合も良くあります。最近ではS造も築年数55年融資するため、RC造よりS造の方が返済比率が低くなるという現象が起きています。特に築25年以上経過したS造の相場が2倍近く上がったケースもあります。このように、物件評価方法、融資への取り組み姿勢など、金融機関の固有の物件評価によって不動産の価格が変化しています。

法定耐用年数が経過した不動産の末路

物件の選別にあたり、不動産の経年劣化についてより掘り下げて考えてみましょう。
たとえば、耐用年数22年の木造新築アパートを、35年ローンで購入したとします。その段階で、やがて赤字になるであろうことが想定できてしまいます。

そこまで極端な事例でなくとも、たとえば、返済比率が家賃の6割であった場合、家賃が40%下落してしまば、その段階で入居率が100%でも返済できなくなってしまいます。

このあたりについては、瞬時に判断できるようにしなければなりません。
しかし、実際には、そうした計算がすぐにできないために、正しい判断をできていない人が少なくありません。不動産業者は、必ずしもそうした説明を詳細にしてくれるとは限らないのです。その点、自ら判断できるようにしておくべきでしょう。

基本的な事項を網羅していても、わずかな計算のミスによって足元をすくわれる可能性は無きにしもあらずです。大まかな計算はできても、詳細な計算が苦手だという人は、改めて不動産投資に必要な計算力を身につけておいた方が得策です。

少なくとも、購入した瞬間から価格が下がってしまうのが明らかな物件は、極力避けたほうがいいでしょう。一般的な新築物件は、建設会社や販売会社の利益が上乗せされているため、それが当然とされています。

ただ、投資用の不動産を購入し、そこから利益を得たいのであれば、シミュレーションによってきちんと収益が得られる物件を見極めることです。実際、収益も得られず、売却しても赤字になってしまう物件を保有している人は、一定数存在しているのですから。

「ババ抜き」にたとえられる不動産投資の真理

不動産投資の絶対的な真理として、「安く買って高く売るべし」ということは、すべての投資家が認識していることだと思います。ただ、物件にはいろいろなものがあり、それぞれの要素が複雑に絡んだ結果、その原則が見えにくくなっているのが実情です。

不動産投資はよくトランプゲームの「ババ抜き」にたとえられます。ご存知の通り、ババ抜きは最後までババを持っていた人が負けとなります。ただ、それがわかっていても、誰かが必ずババをつかむことになるわけです。

その点、不動産投資も似ています。どんな劣悪な物件でも、最後には誰かがつかむことになります。不動産投資をしている人は、プロもセミプロも、中級者も初心者も、そうした不動産投資の原則の中にいるわけです。

もし、不動産投資のプロが、これから不動産投資をはじめる初心者に対し、そっとそのババを手渡したらどうなるでしょうか。しかも、それとなく「この物件がいいんじゃないかな」と言葉を添えて。きっと、その物件は、初心者投資家のものとなるでしょう。

 
ただ、実際に購入してみたのはいいものの、思うような収益を得られず、さらには価格が上がることもなさそうです。結果的に売却しようと思っても、もはや誰も買い手はいない。最終的には、負けを認めて損切りするしかありません。

それもまた不動産投資の経験と言えばそれまでですが、もし、そこで背負った負債が、再起不能に陥るまでの額であったらどうでしょう。もはや立ち直ることはできません。ここに不動産投資で勝つための条件が隠されていることは、”言わずもがな”なのです。

次のメール講座では、実際の物件事例を通して、どのような点に着目して購入する物件を精査するのか、その”視点”について学んでいきましょう。
いずれも、過去、実際に私が売買に関わった物件です(内容を一部、改変しています)。
それぞれの事例から、見るべきポイントやシミュレーションの方法について、疑似体験してみてください。

ポイント

1.物件選びのポイントは、その物件で収益を得られるかどうか見極めること。
2.正確かつスピーディーな計算能力は、不動産投資では不可欠なスキルである。

 次回は「不動産投資は宝探し!!プロはこう見る。 選球眼を養うための事例集①」です。お楽しみに!

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